前回の記事で、「アレス」のエギングロッドを散々に重い、重いと言いましたが、あれは半分冗談であります。
「重さ(軽さ)」ばかり気にするエギンガーが、最強最高のアレスエギングロッドと一生、縁が無いようにという思いで(笑)、あえて、あのように書いたのです。せっかくのアレスロッドが宝の持ち腐れにならないようにという私の切なる思いです。
以前も少し書きましたが、改めて、「アレスのエギングロッドとの出会い」から書いてみます。最初にアレスのロッドを知ったのは2021年の秋頃に、「ブルーポーター706L」を買った時です。購入したのは「X4」ではなく、普通のブルーポーターです。アレスのエギングロッドでは1番、廉価な機種です。アレスってどんなロッドなんだろう?高いロッドを買うには勇気がいるし、まずは安いロッドから。物は試しという感じで購入しました。
ブルーポーター706Lが届きまして持ってみました。振ってみて、すぐに気付きました。価格は中古で1万5千円前後だったと思いますが、今までに購入していた(あえて名前を出しますが)、ダイワのストイストや、シマノのエクスチューンやリミテッドと、ブランクスだけで考えれば遜色がほとんど無い・・・・・・・・と感じました。いや、むしろ、こっちのブランクスのほうが好みだ。この粘りと曲がり、質感、安定感。
シマノやダイワの2万~3万そこそこのロッドでは、こんな良いブランクス使わないなと、大メーカーの同価格帯のロッドを思い浮かべました。
「廉価機種で、こんなにブランクスがいいんだ・・・・・すげ~な・・・・」というのが、アレスのブルーポーター706Lを購入しての率直な第一印象です。ロッドの見た目は地味なほうでしたが、私は「見た目」では騙されないという特技をすでに身に付けていたので、見た目は気にしません。
1番着目するのはブランクスの素性(すじょう)です。誤解の無いよう言っておきますが、「軽ければ良いブランクス」ではありません。
ブルーポーター706Lの硬さも自身に合っていたようで非常に好みのロッドだと感じました。そうなると、「他のアレスのロッドも買いたい」となります。すぐに、「ブルーポーターX4の706L」を購入しました。
ブルーポーターX4の706Lも非常に良かったです。「アレス、すごいわ」と私は感動しました。ブルーポーターよりも、「X4のブルーポーター」のほうが、しなるというか柔さが適度に備わり曲がりがいいです。
ブルーポーターX4 706Lを買った時点で、「アレスのロッドって、こんなに良いんだ。シマノ、ダイワよりも作りがいいし、ロッド製造の技術もしっかり持っている。スゴイじゃん!」と確信に変わっていました。
そして遂に、禁断のロッドに手を出してしまいます。アレスのフラッグシップである夢墨ボロン800Lです。なお、ブルーポーター706Lを購入してから、夢墨ボロン800Lを買うまでの期間は2週間ほどです(笑)。短期間で急速にアレスにハマっていきました。
夢墨ボロン800Lって、どれほどいいんだ?想像がつかん・・・と思いつつ、夢墨ボロン800Lを新品で購入しました。届いてみて室内で振ると、「少し重いな・・・持ち重りは無いけど」と思いました(笑)。自重が116gぐらいあり、ブルーポーターよりは重いですし、当時のメインであるエクスチューンS79Mは100gぐらいですから重く感じるのは当然でしょう。
う~ん、夢墨ボロン、失敗したか?と少し思いつつも、「でも作りはすごくいい。作りはシマノ、ダイワより上。高級感もシマノ、ダイワよりも上。ブランクスの感じが何だかすごい(語彙が出てきません)。見た目もいい。海で使ってみないと分からない」ということで海で使用してみました。
「曲がりも操作感も最高。意外に、そんなに重く感じない。エギングの一連の動作がオートマティックな感じがする。このロッドはいい!エクスチューンS79Mを超えてると言わざるを得ない」と海で夢墨ボロン800Lをしゃくりながら思いました。当時、メインだったエクスチューンS79Mから、夢墨ボロン800Lがメインに変わったのは、その時です。
それ以来、私はアレスのロッドばかり買うようになりました。アレスのロッドを買っておけば間違いない(あとは硬さや調子などが気にいるかどうかだけ)という信頼感があります。
「夢墨ボロン800L」という、非常に完成度の高いロッドに早々に遭遇してしまったことで、その後のロッド購入は、「夢墨ボロン800L」よりいいか?、気に入るか?という視点で行われました。
何とか夢墨ボロン800Lより良いロッドを見つけよう!とロッドを買い漁りました。紆余曲折、試行錯誤が続きました。主要なメーカーのフラッグシップは大体、購入しました。
夢墨ボロン800Lより軽いロッドなら、星の数ほど、いくらでもあります。しかし、それらのロッドではパワーが少々、不足します。私が求めていたのは、夢墨ボロン800Lより軽快に扱えて、かつパワーも勝るロッドです。
そんなロッド、普通にあるだろう?と思うかもしれませんが、それが無いのです。いくら探しても無かったです。いまだに、そんなロッドは見つかっていません。
惜しかったのは夢墨GVX800MLです。このロッドは夢墨ボロン800Lよりもパワーは上です。そして自重も軽いです。ただ、少々硬めであり、夢墨ボロン800Lよりも軽快か?と聞かれたら、わずかではありますが、夢墨GVXのほうが腕に負担を感じるかもしれません。嘘は言えませんので正直に書いてます。
レスターホープ709MHも惜しいです。軽快さは夢墨ボロン800Lに勝るでしょう。パワーも意外にあります。あるのですが、夢墨ボロン800Lよりもパワーが上か?と問われると、そうは思いません。
これまで色々なメーカーのロッドでエギングをしてきましたが、結局、今春に何度目か忘れましたが、夢墨ボロン800Lを購入しました(3度目か4度目ぐらい)。そして、再び持ってみて、「ああ、やっぱり、あの時(2021年の秋)と同じ。最高だ。王様だ」と思いました。夢墨ボロンを超えるロッドを3年近く探しましたが見つからず、また夢墨ボロン800Lに戻ってきました。
しかし、2021年秋から年月が経過していますので、エギングの技術などに変化が生じていました。腕力もアップしていたのかもしれません。夢墨ボロン800Lを最初に手にした時は、「いっぱいいっぱい」な感じで、「これ以上、長くても重くても扱えない」と思ってました。
しかし、2024年の春に夢墨ボロン800Lを持った際は、「もう少し長くても使えそう」と感じました。色々と思案した結果、夢墨ボロン806MLを購入して使ってみると、案外、いい感じでした。さほど硬く感じず、長さがある分、エギが飛びますし、感度も良い(と感じます)。
夢墨ボロン800Lより軽快とは言えませんが、「夢墨ボロン806MLはこれからの私を鍛錬してくれるロッドだろう」と信じて使用しています。釣果も上々ですし、特に不満な点はありません。多少、右手は疲れますが、慣れるのも時間の問題です。