流行りものや新製品に飛びつきやすい釣り人

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新製品や流行っているものに、すぐに飛びついて、お金を落としてくれる釣り人は、メーカーにとって大事な大事な、ありがたいお客様です。そんな釣り人が増えるようにと、各種メディアや雑誌や動画で新製品の販促や広告宣伝を盛んにします。

 

新しいロッドが出れば予約注文する。新しいエギが出れば、すぐに釣具屋で各カラーを大人買いする。そんな釣り人が増えることこそ、釣り具界が振興する源泉になります。

 

私は最近、今のエギスタではなく、1つ前のエギスタのエギを買い漁っています(個人的に、よく釣れると感じるからです)。釣具屋で買っているのではなく、個人から買っていることが多いので釣り具界の振興にあまり関係がありません。

 

私は、ここ数年、新製品のエギを買った覚えがまったくありません。「新製品のエギだから、釣果が1番出るとは限らない」と何となく知っているからです。

 

「新製品のエギが1番釣れる」という考え方が成立するためには、「イカ自体が年々、DNAレベルでバージョンアップしている必要性」があります。

 

イカ自体が、その時、世間に出回っているエギに散々釣られる。釣られる際に、周囲のイカの仲間に対して、「この色の物体(エギ)には気を付けろよ~!俺はもう長くない。無念だ」と墨をまき散らしながら釣り人に釣られていく。

 

周囲にいたイカが、「あんなに墨を吐いて、さぞかし無念だろう。この物体(エギ)には注意だな」と学習していけば、それを学習したイカのDNAに、「その物体(エギ)に注意」ということが刷り込まれる。

 

そのイカが産卵したのち、生まれた子どもイカにも、「この物体(エギ)は自分らを釣り上げる道具であり、獲物では無いので注意」とDNAに残っていて、それらの物体(エギ)ではイカが釣れにくいということが起こるかもしれない。

 

いや、エギという、どれもこれも、だいたい似通ったような形状をしている物体のすべてに対して、新しく生まれるイカは拒絶反応が出てもおかしくない。でも、そんなことは無く、毎年、エギングでイカは釣れる。毎年、毎年、エギングでイカは釣れます。

 

新製品のエギでなくても、数年前に出たエギスタでもイカは釣れます。古いエギでもイカは釣れます。数百年前の、当時の原始的なエギでも、現代でイカは釣れると思います。

 

新製品をどんどん売って儲けたいメーカー。メーカーは儲からないと、そこで働く従業員に給料が出ません。しかし新製品でなくても魚やイカは釣れるという事実もあります。どんな業界も似たり寄ったりで、モノを買ってもらわないと、どの企業も存続できませんので、消費者の購買意欲をかき立てるような新製品を定期的に世に出してきます。それが悪いと言ってるわけではありません。

 

最終的には、どのモノを使うか決めるのは消費者であり、釣り業界なら釣り人です。釣り人は「釣るため」にモノを買います。なるべく釣果が良くなるように、「より釣れるモノを買いたい」と思って、釣り具を選びますが、「なんでもかんでも新製品が1番良い。新製品は前に出ていたものよりもクオリティも機能も高い。だから常に新製品を買ったほうがいいんだ。そうすれば、どんどん釣果が上がる」など少しでも思ってるようなら、余計な世話ですが、それは半分は間違いだと申し上げます。メーカーは絶対にそれを言いません(新製品をどんどん買ってほしいので)。

 

どのエギがよく釣れるか?の真実を知りたいなら、色々なエギを新旧問わず、買ってみて、海で試せばいいだけの話です。ネット上をウロウロと見ていると、「どのエギが釣れますか?」とか、「自分の使ってる、●●のロッドで●●の3.5号はしゃくれますか?」など質問している人をよく見かけますが、オジサンから言わせれば、「そんなの自分でエギを買って試せ!自分で確かめろ!他人に聞いても真実は分からんぞ!」と思います(笑)。

 

エギは、ロッドなどと違い、そこまで高額ではないのですから、そのくらいの出費くらいしてもらいたいものです。